前回の記事には、3箇所ほど掘り下げたいことがあります。それは「コミュニケーションをより良くしたい」「ツールからプラットフォーム」「生産性」についてです。
今回は「コミュニケーションをより良くしたい」にフォーカスを当ててお話します。
postalk(ポストーク)は『カードを貼り合い、並べ替える』ものだと書きましたが、この並べるという行為がより良いコミュニケーションを実現するために重要であり、どこにカードを置くかで議論の内容と結論が大きく変わることに私たちは注目しています。つまり、自分たちの手で構造を作り、それを簡単に作り変えることができるのです。
柔軟に構えてみる
例えば、一週間を振り返る締めのKPT(Keep、Problem、Try という項目に対して列挙する)を行う場合、このようにカードを並べて置くことにします。
参加者はここに思いつくことを書いていくことになりますが、参加者同士で重複するカードが並ぶことがあります。その根底にあるものを掘り下げた議論をpostalkは気軽に始めることができる。先ほど構造を作ることができると書きましたが、最初に決めた議論の枠組みを壊して別の枠組みへと作り直すことを簡単にできるようにこだわっています。
線を引くこと
また、postalkには線を引く機能はなく今後も実装する予定はありません。なぜならば、線や枠があればそれに乗っ取られてしまうからです。
実際に私たちがミーティングしたときのノートです。postalkはchatとtextとの関係性を重んじているのですが、markdownエクスポートがあるのでtextにも線が引かれるべきでした。線を一度引いてしまえばpostalk,chat,textの関係性や構造をひっくり返すことは難しそうです。
あらためてですが、使い方を規定された道具や思考のフレームワークは便利です。極端な例ですが、フリーハンドでかけるカレンダー・ツールがあったとしても喜ぶ人は少ないですし、フレームワークに乗っ取ってミーティングをしたいのに守らない人がいれば大変です。
ですが、今週の目標を話し合っていたつもりが今月、今年の目標について話し合うことや話題から脱線することは決して無駄ではなく、たまには有意義なはず。postalkはそういう偶然が生まれやすい空気を形成していきたいです。なんでも自由だと不便ですけど、あまりに決まりごとが多いとはみ出したくなりますよね。
This is the chat editor.
これはトップページに書いてあることですが、チャットのように簡単だけど操作することができる存在が欲しくて私たちは開発を続けています。