取材

投資家から見たpostalk


最終更新:

株式会社ドーガン・ベータ 取締役パートナー


FGN ABBALab

外部の方をお招きして、お話を伺うpostalk parkのインタビューシリーズ、今回はpostalk株式会社に出資してくださっている方々にお話を伺いました。

2021年5月にドーガン・ベータ、FGN ABBALabから合計2250万円のご出資をいただきました。この数カ月、postalkのリニューアルや新たな機能開発に取り組んできた弊社ですが、投資家視点でpostalkはどのように見えているのでしょうか。

渡辺さんと室井さんは、年齢が近いということもあり、普段から親しい間柄です。いろいろなアドバイスをいただくのですが、親しい分、なかなか本音で語り合うという機会はありませんでした。今回は、自然と本音でお互いのことについて話せた貴重な鼎談になりました。一緒に頑張っていく仲間として心強いです。ぜひ、よかったら読んでみてください。


川野:今回、お二人をお招きしたのは、postalk株式会社にご出資いただいた投資家視点でいろいろとお話を伺えればと思ったからです。

渡辺:出資決定時にコメントを出す機会はあるけど、ここまでがっつりインタビューっていうパターンは初めてです。

室井:確かに、そうですね。

川野:postalk parkもできたばかりで、記事も精力的に更新している中、ちょっと普通じゃない角度からも情報発信をしていこうと思っていまして、今回はその一環です。

渡辺:ブログ、最近充実していますよね。写真もきれいだし、あそこまで情報発信にリソースをかけている例は結構めずらしいんじゃないかな。毎回読み応えがあって、楽しみですよ。

川野:ありがとうございます!

せっかく初めて資金調達もして、postalkも大きく展開していこうとしているところなので、どんどん新しい挑戦をして、いろんなフィードバックをもらいながら改善していくのも楽しんでいます。

目次

postalkへの投資に踏み切ろうと思った理由

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川野:後々いろんな方向に話を広げていきたいのですが、まずは、なぜpostalkに出資を決めてくれたのかというところからお聞きしましょう。

室井:postalkのアナログ版というか原形というか、模造紙に付箋を貼ってアイデアを昇華させていく手法って、ずっと昔からありますよね。postalkはそれをクラウド上でやるわけだから、当然今の時代の流れとは一致しているわけで、こういった知的生産の取り組みが消えることはないだろうと思いました。

つまり、postalkにはプロダクトとしての可能性があると思った。

あとは、川野くんが、THE起業家という感じで、イズムと安心感があったかな。建築やアート、テックまで幅広く研究していて、広い範囲の特定のものに対しての探究心がある人だなと思っていて、「この人は絶対ものづくりができる人だな」という確信めいたものもありました。

美学を持った起業家には安心して投資ができると思うんですよ。

川野:そんな風に見てもらっていたなんてとてもうれしい。

渡辺:うちの社内は、議論になりましたよ。「postalk、本当に大丈夫なの?」って(笑)。

僕自身は、川野さんから社会に対してどういう活動や貢献をしていきたいのかっていう展望についてずっと聞いていたし、その点は問題ないかなとは思っていました。ただやっぱり投資をするとなると良い会社に成長できそうかという点はシビアに見ていて。

ちゃんと利益を出して、自走できる会社になるか、売り上げを立てていけるのかと。

室井さんが言う経営者のマインドも魅力の1つだったけど、やっぱりプロダクトの魅力が大きいのが決め手でした。実際、社内でもpostalkを使っていたのでサービスの良さは重々わかっていたんですよね。

だったらこれからの成長は自分たちも株主として関わりながら手伝っていけばいいじゃんと。

資金調達が必要だと感じたきっかけ

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渡辺:逆に、これまでpostalkは長年出資を受けない方向で来たような印象があるけど、どうして今回は資金調達に踏み切ったんですか?

川野僕は以前に会社を1度売却した経験があって、それはそれで良い判断だったとは思っているけど、社会に与える影響についてずっと考えてきたんですよ。売却から5年経って、「本当に正しい経営って何だろう」「ユーザーにとって何か良い功績を残せたのか」「社会に影響を与えられたのか」みたいなことを悶々と。

それで、以前は投資を受ける必要なんてないと思っていたけど、postalkのリニューアルをしたあたりから少しずつ変わってきたんだと思う。postalkで勝負すべきだって腹が決まったというか。

あるあるかもしれないけど、受託の仕事である程度まわっていれば、資金調達をしてまで大きな挑戦をする必要はないんですよね。日々の生活には困らず、サービスを運用できるなと。

だけど、アングラからメジャーに行きたいっていう感覚になってきたんだと思う。

渡辺:なるほど、アングラからメジャーに。

正直、以前は少し焦りがあるなと感じてました。良いツールなのは間違いないけど、ややもすると「好きな人が好きなだけ」という製品になる可能性もあったわけで。僕も最初の頃は投資対象としては見ていなかったし、実際、ドネーションウェアとしてやっていく選択肢もありましたよね。もちろん、そういうツールとなることが悪いわけではないし、良いプロダクトでもあまり多くの人に使われていないツールもありますから。

だけど、最近のpostalkには、多くの人に使われるものだという思想が出てきたなと感じていた。

室井:なんでそんな風に心構えが変わったんだろうね。

川野:資金調達の話をしていく数カ月前ぐらいから「考えていることとやりたいことが違うのかも」みたいな自分の本心に気づきはじめたのかもしれない。

ユーザーのフィードバックをもらって少しずつ意識が変わってきたり、何より平間さんが父親になったっていうのも大きかったかな。保険証の発行手続きとかしているうちに、事業も子どもも育てていかなくちゃみたいな自覚が芽生えて。

丸くなったのかな(笑)。より自分たちの仕事にきちんと責任を持ちたいって思えたんだと思う。

渡辺:それめちゃくちゃ良い話じゃん。

投資家になるまでの意外な道のり 

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川野:改めて聞いてみると、やっぱり投資を決めるときって、ただ利益を見通してお金を行き来させるだけじゃなくて、経営者の美学や、投資をする側の思い入れみたいな要素も大いに関係しますよね。

投資家の個性もそこに表れてきそう。せっかくだから2人のこれまでの道のりも聞かせてください。

渡辺:え、そんな話まで?(笑)本筋からめちゃくちゃズレるけど大丈夫?(笑)

川野:どんな話に転がっても大丈夫です!(笑)

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渡辺:では、ざっくりと(笑)。

僕が所属するドーガン・ベータは、親会社のドーガンからスピンアウトする形で2017年に立ち上げた会社で「金融の地産地消」「地域に根ざしたベンチャーキャピタル」を目指してつくられました。「どがんですか?」という九州の方言が社名の由来で。ドーガンでは地域のお金を地域のために使うというコンセプトを持っていて、ベンチャー企業への投資の他にグループ全体では事業承継のお手伝いや再生の支援など、さまざまなことに取り組んできてますね。ちなみに元々親会社だったドーガンは2004年設立で、2006年には既にベンチャーファンドをつくっていたから、結構歴史も古くて。リーマンショックも経験していて、最初の頃は、いわゆるベンチャーではなく、中小企業が多かった時代です。

僕自身は、「地方でベンチャーキャピタルをやってみたい」と考えて、大学生だった2012年からドーガンに参画しました。最初の半年は事業承継やM&Aを手伝っていて投資案件はまだそんなになかったけど、2012年の終わりに第1号ファンドができて、そこからいろいろ動き出した感じですね。

川野:ちょうどその頃、建て壊しが決まったビルをドーガンがコワーキングスペースにした「OnRAMP(オンランプ)」で僕らとも会ったんだよね、懐かしい。

そもそも渡辺くんは、どうして地方でベンチャーキャピタルをやりたかったの?

渡辺:自分が静岡出身というのは大きいかな。大学は神戸大に行ったんだけど、高校は理数科だったのに文転して経営学部に入ったんですよ。サラリーマンへの道を歩み始めたつもりだったんだけど、マーケティングとか数式が出てこない学問に全然ピンと来なくて。

そしたら、ファイナンスっていう分野に出会った。

その延長線上でベンチャーファイナンスを知り、Googleをはじめとしたスタートアップのダイナミズムに衝撃を受けたのがきっかけでしたね。卒業後は静岡に帰りたい気持ちもあったけど、地方でベンチャーで働こうと思ってもそこにベンチャーはいなくて。それもそのはずで、当時ベンチャーキャピタルって基本的に本社は東京で、扱う金額もほとんどが東京だったんだよね。だからまずは投資から始めないといけないんだなと。

で、縁があって、インターンシップでドーガンへ。

福岡に来て10年。いつかは地元でと思っていたけど、独自性が高い福岡の盛り上がりを他の土地でも真似できるかというとまだ答えを見つけられていないというのが正直なところ。で、結局21歳で飛び込んだ福岡ベンチャーキャピタルの世界に10年経った今もいる(笑)。福岡でスタートアップが根付くのかどうか、まだ検証中って感じだね。

川野:10年って、キャリアや時代を振り返るには少し短いかもしれないけど、それでもいろいろ変わったよね。

室井さんはどうですか?

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室井:僕は、もともと不動産ディベロッパーで働いていて、そこがFGN(Fukuoka Growth Next)の運営をやることになったのがきっかけかな。最初は、旧大名小学校の校舎を壊すまでの1年半という暫定的なプロジェクトだったけど、スタートアップ界隈から「ここは存続すべき」という声があがって、天神のど真ん中にこういう施設があるインパクトも話題になって、結局校舎の半分と体育館以外は引き続き創業支援施設として運営が続くことが決まったわけですね。福岡市が耐震対策もして、あと10年後である竣工100周年に向けて進んでいこうと。

そんなタイミングでFGNの取り組みの一環として私たちの会社も2019年10月にファンド立ち上げの発表をしたんだけど、自分自身最初は「これから何したらいいんだっけ?」というぐらい知識も経験もなかった。

その頃、川野くんもFGNのスタッフとして一緒に関わってくれていたんだよね。

川野:そうだね、自分がやりたいことの空いた時間でFGNに関わるのは良い経験になりそうだなと思って始めたけど、スタートアップの感覚が抜けてなかったからいけすかないやつだと思われてたかもしれない。

室井:確かにちょっととがっていたかもね(笑)。

投資家は起業家のストーリーを見ている 

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川野:2人が投資家として、投資を決めるポイントって、どんなところ?

室井:最初の頃は、事業計画を見て決めようとしていたけど、途中から変わってきたかな。今は、会って話してみて言語化できないような人柄に触れて投資したいと思えるかどうか、感覚を大事にしているかも。数字の積み重ねで動くこともあるにはあるんだけど、シード投資の場面では、数値計画はあまり意味がないと思える例もあるから。

投資家って、コンサルみたいに話を聞いてあげることもあるし、同行営業もするし、「会計士さんを誰に任せる?」みたいな相談をされて紹介をすることもあるし、事務所の引っ越しを手伝ったりとか、いろんなことをするんだよね。

いわばパートナーになるのと同義。だから、数字だけでなく、経営者の考え方やストーリーに共感できるかどうかって大事だと思う。

渡辺:僕がこの世界に入った頃は、グループ会社の一部だったこともあって再生投資もベンチャー投資も同じテーブルで議論をしていたんですよね。

良い会社を見つけたと思って社内でプレゼンしても、満場一致じゃないとダメで、「投資先の社長が逃げたら、代わりに社長になる覚悟はあるのか」と問われたりとか。僕らは起業家を信じているから逃げるなんて想定していないけど、「やります」と答えたりしてました。

実際にそうなったケースはないんだけど、「自分がもし社長をするとしても投資できるか?」という思考実験はすごく大事だったなと振り返って感じてます。

最近、ナラティブなんて言葉もよく聞くようになったけど、起業家自身がどんな景色が見たいのか、今こういう課題を抱えている市場が今後こうなったら良いよねみたいな市場への眼差しがある起業家を応援したいなと思うかな。

そして、そういう経営者ってなかなか出会えないから、投資の実行は年に数件ぐらいになっちゃいますね。2021年上半期の新規投資はpostalkを含めて3件だけど、全部旧知の人でした。やっぱり人となりを知って、その人がどう歩んできたか、目標がぶれていないかとかがわかるまでには時間がかかるなと。それと、個人的な思いとして、この人たちがいずれ福岡や九州のために投資してくれるようになるだろうかという視点でも見ていたり。

10年を振り返ると、常に社外と仲良くなって、社内で戦うという感じでしたね。

室井:社内の調整に時間がかかるのもすごくわかります。

与信や現時点のマーケットとかのファクトを見て判断する銀行と比べて、ベンチャーキャピタルは、そもそもマーケットがなかったり、同じようなことをやっている企業も見当たらないようなところにも投資をするから、ファクトの分析よりも先を見通す想像力が大切だったりしますよね。

簡単ではないけど、これから誕生する、あるいは伸びていくマーケットで一番手を取りに行けるポテンシャルがある会社に投資できるのがベンチャーキャピタル、特にシード投資の醍醐味だとは思う。

初期にリスクをとって投資することが許されるなら、3年後ぐらいに動き始めるようなところに投資をしてもいい。postalkも4〜5年後にはマーケットが追いついて来ているんじゃないかなという気がしています。

川野:ドーガン・ベータの考える金融の地産地消と、FGNの創業支援は近い考えなのかもしれないね。

室井:今の課題点でいうと、そこにあと少し足りていないのがエンジェル投資家の数かもしれないけど、FGNが地産地消の拠点になれたら良いですね。理想としては、起業経験とEXIT経験の両方があって、EXITで資金を得た人がまた若手に投資をするような創業支援の輪をつくっていきたいんですよね。

渡辺:新しい産業が生まれたり、生まれた富からまた新しい産業を生み出せるのが理想ですよね。

今はまだ思いがある人達によってスタートアップの世界がまわっている状況で、お金であったり人材であったりが自然と次の世代に循環していかないと自律的なエコシステムとしては厳しい。

室井:自然にまわっていくようなガソリンがないと本当キツいですよね。

特に地方では、まだスタートアップ投資が一定のリターンを見込めるアセットクラスとして認知されておらず、CSR(Corporate Social Responsibility)の一環とか、地域貢献という目的でスタートアップへの投資を始める企業が多い印象ですね。こういった「思いのあるお金」でまわっているのはありがたい話ではあるけど、「これをやれば回収できる」っていうトラックレコード(過去の実績)を僕らがつくっていかないと、今の感覚じゃリスクマネーがまわっていくのは難しいはず。

10年で大きく変わった福岡のスタートアップ界隈

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川野:僕らが知り合ったここ10年くらいを振り返っても福岡は大きく変わったと感じる?

渡辺:資金調達環境はだいぶ良くなったんじゃないかなと思う。

ベンチャーキャピタルも増えたし、単純に金額の総量は上がりましたよね。2012年頃は、独立系は僕らしかいなくて、その頃は「おもしろそうだから」なんて理由で投資をするケースはほぼなかった。でも、今は波長が合うからみたいな感覚で投資を受ける例が地方でも出てきている。

川野:起業家と投資家の増え方やバランスはどうでしょうか。

渡辺:ここ数年で投資家は数倍になったと思うけど、案件を取り合うことはないかな。

室井:むしろ協力することの方が多いと思う。

渡辺:例えば、僕らがある会社に対して「投資をしない」と決断しても、その会社が「良い会社ではない」という判断をしたわけではないんだよね。

お断りするときはファンドの方針やタイミングが要因なことも多くて、相性の良い投資家を紹介することもあったり。なので、投資家同士がライバルって感覚は、少なくともうちの会社においてはないですね。

川野:なるほど、そういう意味では福岡の起業家にとって今は資金調達がしやすい環境なのかも。

渡辺:もちろん、そこには起業家の考えもあって、常に投資家は選ばれる立場という意識ですね。
僕らは地域に根ざしてっていう思いを持っているけど、福岡の起業家でも、資金調達は東京拠点の相性の良い人からっていう人もいると思う。

それと、どの段階でどういう資金調達を行っていくかという計画も大事だから、最初の調達がしやすいのがそのまま良い環境といえるのかは微妙なところ。僕らのようなシード投資家(スタートアップの序盤を支える投資家)と、より大規模な投資を行うシリーズA以降の投資家(急激な成長期を支える投資家)では視点が違うんだよね。最初は、シード投資家から資金を調達するんだけど、うまくステージアップした先の、次の段階を睨んでいかないと。そこをちゃんと考えているスタートアップは少ないけど、大きくなっていくには大事な視点ですね。その目線を持って成長した企業はへたな上場企業よりガバナンスがしっかりしているし、未上場のうちから見ている世界が全然違う。

そういう企業が将来ユニコーン企業になっていけるのかもしれないなと。

川野:確かに、資金調達にも段階がありますよね。

思いのある経営者にベンチャーキャピタルやスタートアップという選択肢を

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渡辺:あとは、「世の中をこうしていきたいんだ」という思いのある人には、まずはベンチャーキャピタルというツールを知ってもらって、スタートアップというやり方があることを伝えていきたいですね。お金も借りずに、自己資金だけでやろうという選択肢を実践できる人はそう多くないだろうから。

室井:スタートアップのあり方みたいなものももっと多様化していくかもしれませんね。

僕らFGNもベンチャーキャピタルをたくさん呼んできたりしているけど、エクイティ調達が唯一の方法とは考えていません。従来のデット(融資)による調達だったり、ドネーションだったり、その経営者が世界を変えていくためにどんな方法があるのかという視点で選択肢を提示する必要があると思います。

みんながみんな同じやり方で成長していく必要はないし、そうなるわけもない。

せっかく思いがある人が多様な資金調達の選択肢があるのを知らないがために起業を諦めるのは、社会にとっても機会損失だと思います。無担保・無保証で300万円借りられる創業融資とか、意外と知られていませんからね。

投資家視点で期待するこれからのpostalk

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渡辺:ずいぶん話が広がってしまったけど、postalkの今後には期待をしています。

まずはツールとしての可能性を突き詰めていってほしい。最近は、プライシングについてボードをバラ売りするプランを打ち出したよね。

川野:そうそう、あれは渡辺くんと話している時にアドバイスをもらって実践した(笑)。

渡辺:まさか、本当にやると思っていなかったから結構びっくりした(笑)。

いきなり売上が伸びるプロダクトにならない可能性もあるけど、それもpostalkらしさかなって気も。急激には広がらないかもしれないけど、熱量が高まるような仕組みをつくっていきたいよね。愛されるツールになっていかないと。

川野:渡辺くんに言われて、1カ月ぐらい考えた。どのくらい売らないといけないなとか、ユーザーはこれぐらい必要だなとか。

でも最後は、おもしろそうということで決めました。postalkは文房具のメタファーを度々用いるのですが、まさにモノに値段が付いている感じがしますから、コンセプトにもあっている。そして、プライシングとサービスの向上って影響し合うから、挑戦する価値ありだなと。

室井:今後、SaaSは定額サブスクから従量課金へって流れもあるから、2〜3年後に世の中がついてくるんじゃないかと思う。

渡辺:こういう意見、貴重だよね。SaaSの次のビジネスモデルなんかも、投資家の方がくわしかったりするからうまく助言をもらいながら良いビジネスモデルに育てていきたいね。

川野:定額にしちゃった方が月の売り上げが見通せるとか組織体系によってはメリットはあるけど、大学なんかだと1度に100人ぐらいの人が使ってくれていたりするから、使いづらそうだったんだよね。

室井:月額1,000円を学生100人に払わせるの?って話になるもんね。

川野:そうそう、本当に広がるプロダクトって、入り口が入りやすくないとみんなが豊かにならないと思う。もちろん、安売りしているつもりはなくて、ちゃんとペイするように考えているし、組織やシチューエーションに合わせた提案をしていけば良いなと考えています。
なかなか投資家の皆さんにここまで深くお話を聞ける機会もないから、とっても貴重な時間でした。お2人ともありがとう!これからもよろしくお願いします!

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